図書館読書

近所の図書館をよく利用するようになった。施設が綺麗な上、司書は親切、さらにレファレンスサービスが有能である。知りたいことの概要をキーワードとともに要領よく伝えると、インターネットや司書の知識を総動員して調査してくれる。所蔵がない学術書は、時間はかかるが他の図書館から取り寄せてくれる。暇つぶしに読んでいる本だから気長に待っていればよい。
これまで本は、お店で購入する派だった。しかしながら親戚や友達に貸したい本や、2回以上読む価値がある本は非常に限られるということに気がつき、2度と読まないであろう本は中古品サイトやお店で譲り渡してきた。

図書館を利用するようになって、借りて読む本には、ほかにもいくつか優れた点があることがわかった。
第一は、2週間という貸出期限があるから積読にならないということである。借りたそばから読んでいかないと読了できないので、怠けずに本に向き合うためのいいリズムになっている。
第二は、費用が節約できるということである。よほどのベストセラー新刊でない限り、図書館でたいていの本が読める。すぐに在庫がなくても、予約、取り寄せしてもらえる。自分の本との向き合い方を考えてみると、ベストセラー新刊に飛び付かなくてはならないということは、あまりない。図書館が物理的に近いので、本屋に行く時間・経済コストと変わらない。借りた方が安上がりだ。
第三に、この街の匂いみたいなものが漂ってくることである。「返却済み」「予約書籍の貸出」の棚を見ていると、周りの市民がどんな興味を持っていて、どんな本を読んでいるのかが垣間見える。Amazonベストセラー・ランキングと違って、読者の顔が仄見えるところが面白い。それらの棚から次に読む本を選んだりする。

人間は年齢を重ねるにつれ、お金をかけなくても世の中にある楽しいことを見つけるのが上手になるらしい。

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