ビックマック指数とiPhone指数

たしか、どの国に行ってもだいたい均質な商品が同じような条件で販売されていることに着目して、各国の購買力平価を比較するのにちょうどいいとされていたのがビックマック指数だったと思う。
海外に行ってマクドナルドに入ることはまずないが、代わりにiPhoneの価格をチェックしている。現地に行ったついでにしているのでチェックするタイミングはバラバラだし、その時々の為替が変わるからあまり意味がないのだけれど、感覚的に「あそこより安いな」とか「この国では強気だな」とかいうのはある。世界シェアが85%のAndroidに対抗するには、iPhoneとして端末自体の魅力を高めて高く販売するというのは何処も同じようだ。

物は試しでiPhone 7 Plus 256GB(ジェットブラック)が各国のApple 公式ウェブサイトでいくらで販売されているのかを比較してみた。国の選抜基準はない。目についたところ、行ったことがあるところを中心に選んでいる。カゴに入れて消費税に当たるものが加算される前の金額になっている。

REGION LISTED PRICE CURRENCY 1JPY= EQV IN JPY
UK 919 GBP 145.22 133,457
USA 969 USD 112.39 108,906
JAPAN 107,800 JPY 1 107,800
CHINA 7,988 RMB 16.33 130,444
TAIWAN 36,900 NTD 3.73 137,637
KOREA 1,370,000 KRW 0.1033 141,521
NETHERLANDS 1,129 EUR 124.21 140,233
FRANCE 1,129 EUR 124.21 140,233
FINLAND 1,139 EUR 124.21 141,475
ITALY 1,159 EUR 124.21 143,959
HONG KONG 8,288 HKD 14.44 119,679
AUSTRALIA 1,569 AUD 83.37 130,808
UAE 3,899 AED 30.66 119,543
PHILIPPINES 56,990 PHP 2.26 128,797
BRAZIL 4,899 BRR 35.33 173,082

(1JPY=の出所 http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/kawase/kawase2017/kouji-rate20170528-0603.pdf)
まず目につくのは、ブラジルでの販売価格が飛び抜けて高額なこと。地球の裏側に持っていくための輸送費なのか、そういう価格戦略なのか。
次に、同じユーロ圏であっても微妙に値付けを変えていることがわかる。フランス、フィンランド、イタリアの順番に高額になっていく。なんとなく経済力順になっているのが面白い。
10万円越えのスマホはあり得ないなと思っていたが、日本は比較した国の中ではもっとも安く販売されているグループになる。仮に消費税を足してもアメリカをかろうじてパスし、下から2番目に上がるに過ぎない。特にiPhone7の場合、日本ローカルでSuica対応した機種を出しているのでiPhone7に関しては日本以外で買う理由が見当たらなくなってしまう。加えて中国、韓国、台湾の人が日本でiPhoneを買って帰る理由もこれでわかる。

Apple iPhone 6s Plus
iPhone 6s Plus back camera 4.15mm f/2.2

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